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こんにちは!
ダイエット目的で脂肪の燃焼を考えている人は多いのではないでしょうか?
でも、運動した時に本当に脂肪が燃焼しているのか、どうやって確かめることができるのでしょうか?
今回は、運動時に消費される物質について、簡単に説明していきたいと思います。
運動時に消費される物質とは、主に遊離脂肪酸と糖質です。
遊離脂肪酸とは、体内に貯蔵されている脂肪が分解されて血液中に放出されたもので、筋肉のミトコンドリアというエネルギー発生装置で酸化されてエネルギーに変わります。
糖質とは、主に食事から摂取した炭水化物が分解されて生成されたグルコース(ブドウ糖)や、筋肉や肝臓に貯蔵されているグリコーゲン(グルコースの多量体)です。
糖質もミトコンドリアで酸化されてエネルギーに変わりますが、無酸素条件下では解糖系という経路で分解されて乳酸とエネルギーに変わります。
運動強度と消費物質の関係
では、運動時にどちらの物質がどれくらい消費されるのでしょうか?
それは、運動の強度や時間によって異なります。
運動強度とは、最大酸素摂取量(VO2max)という指標で表されます。
VO2maxとは、一分間に体内に取り込める酸素の最大量で、運動能力の高さを示すものです。
例えば、20%VO2maxというのは、最大限に頑張った時の酸素摂取量の20%程度の強度で運動することを意味します。
一般的に、歩く程度が20%VO2max、ジョギング程度が50%VO2max、スプリント程度が85%VO2maxと言われています。
運動強度が低い場合(20%VO2max以下)、主なエネルギー源は遊離脂肪酸です。
安静時でも遊離脂肪酸は最も多く消費されており、筋肉ではクエン酸が解糖系を阻害することで糖質消費を節約しています。
運動強度が中程度(50%VO2max前後)の場合、遊離脂肪酸と糖質の消費量はほぼ同じになります。
この強度では、脂肪酸の分解が最大になり、糖質も解糖系とミトコンドリアで分解されます。
運動強度が高い場合(65%VO2max以上)、主なエネルギー源は糖質になります。
この強度では、血中グルコースや筋グリコーゲンの分解が増大し、無酸素性エネルギー代謝が優位になります。
一方、血中脂肪酸の分解は低下し、インスリンによる糖輸送の抑制や血流の減少などの影響で、筋肉への脂肪酸の取り込みが減少します。
運動時間と消費物質の関係
運動時間と消費物質の関係は、運動強度によって異なります。
運動強度が低い場合(20%VO2max以下)、運動時間が長くなるほど、遊離脂肪酸の消費量が増加します。
これは、運動開始後しばらくすると、ホルモン感受性リパーゼ(HSL)という酵素が活性化されて、脂肪細胞から遊離脂肪酸が放出されやすくなるためです。
運動強度が中程度(50%VO2max前後)の場合、運動時間が長くなるほど、糖質の消費量が減少し、遊離脂肪酸の消費量が増加します。
これは、運動開始後30分程度で筋グリコーゲンの分解がピークに達し、その後は減少するためです。
また、運動開始後1時間程度でカテコールアミン(アドレナリンやノルアドレナリン)というホルモンの分泌が増加し、HSLを活性化させて脂肪細胞から遊離脂肪酸を放出させる効果が強まるためです。
運動強度が高い場合(65%VO2max以上)、運動時間が長くなるほど、糖質の消費量は減少し、遊離脂肪酸の消費量は増加します。
これは、運動開始後15分程度で筋グリコーゲンの分解がピークに達し、その後は減少するためです。
また、運動開始後10分程度でカテコールアミンの分泌が増加し、HSLを活性化させて脂肪細胞から遊離脂肪酸を放出させる効果が強まるためです。
脂肪燃焼しやすいトレーニング方法とは?
以上のことから、脂肪燃焼しやすいトレーニング方法としては、以下のようなものが考えられます。
- 適度な強度(50%VO2max前後)で長時間(1時間以上)運動することで、脂肪酸と糖質の両方をバランスよく消費できます。
この強度の運動は、ジョギングやサイクリング、水泳などがおすすめです。 - 高強度(65%VO2max以上)で短時間(15分程度)運動することで、糖質を大量に消費し、その後の回復時に脂肪酸を消費できます。
この強度の運動は、スプリントやインターバルトレーニング、バーピージャンプなどがおすすめです。 - 強度の異なる運動を組み合わせることで、脂肪酸と糖質の両方を効率的に消費できます。
例えば、筋トレと有酸素運動を交互に行うことで、筋肉量を増やし代謝を高めるとともに、脂肪燃焼を促進することができます。
【まとめ】運動時に消費される物質と脂肪燃焼しやすいトレーニング方法
今回は、運動時に消費される物質と脂肪燃焼しやすいトレーニング方法について説明しました。
まとめると以下のようになります。
- 運動時に消費される物質は主に遊離脂肪酸と糖質である。
- 運動強度が低い場合は遊離脂肪酸、高い場合は糖質が主なエネルギー源になる。
- 運動時間が長くなるほど遊離脂肪酸の消費量が増加する。
- 脂肪燃焼しやすいトレーニング方法は、適度な強度で長時間、高強度で短時間、強度の異なる運動を組み合わせることである。
皆さんも、自分に合った強度や時間で運動を行って、脂肪燃焼を目指してみてくださいね。
以上、筋トレ初心者が知っておくべき運動時に消費される物質と脂肪燃焼しやすいトレーニング方法についてでした。